ザギトワ選手への辛辣コメントに「死ね」の批判

熱烈ファンにスルツカヤさん反論

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太田清

共同通信大阪支社統括整理部長

太田清

共同通信大阪支社統括整理部長

共同通信社入社後、広島支局、大阪社会部、外信部、経済部、ベオグラード支局、モスクワ支局、ローマ支局、47NEWS編集長などを経て2019年10月より現職。イトマン事件、阪神大震災、コソボ紛争、ユーゴ空爆、モスクワ劇場占拠、アフガン紛争、ギリシャ財政危機、東日本大震災などを取材。

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トリノ五輪フィギュア女子の表彰式で荒川選手と並び笑顔を見せるスルツカヤ選手(右)(共同)

 どこの国にもアスリートへの熱狂的ファンがいるものだが、ロシアの場合はいきすぎた「狂信的ファン」がいるようだ。フィギュアスケート女子の元五輪メダリスト、イリーナ・スルツカヤさん(39)が先のグランプリファイナルの結果についてコメントし、2位となった平昌冬季五輪金メダリスト、アリーナ・ザギトワ選手に辛辣なコメントをしたところ、SNS上でスルツカヤさんと子供に対し「死んでしまえ」などと批判する書き込みが相次いだ。スポーツニュースサイト「スポーツ・ルー」などが11日までに伝えた。 

 これに対し、スルツカヤさんも「心理学者のところに行って診てもらえば」などと皮肉を込めて反論した。 

 ザギトワ選手が日本の紀平梨花選手に負け2位に終わった競技結果を受け、スルツカヤさんは「一人のライバルと、昨シーズンで言えば(銀メダリストの)メドベージェワ選手なのだけど、競っているときと、多くのライバルがピッタリ後についているときは違う。技術的にはアリーナはもう一番ではない」と、紀平選手らの台頭を指摘。 

 その上で「アリーナのアドバンテージは、オリンピックチャンピオンで、いくつかの点で見過ごしてもらえるがあるということだけど、こんなことは長くは続かない」と、ザギトワ選手のミスに対して審判の甘い採点があったかのような発言をした。 

 これを見たザギトワ選手のファンが猛反発。SNS上で「アラーよ、2019年中に彼女と彼女の子どもが死んでしまうようにしてください」「子ども(16歳のザギトワ選手)を苦しめて恥ずかしくないの。自分のメダルの色からすると、ザギトワ選手のことが気になって仕方がないみたいね(スルツカヤさんは現役時代、金メダルをとれなかった)」などの批判が相次いだ。 

 果てには「やせた女の子たちがオリンピックで優勝するのがねたましいみたい。相撲の力士みたいな太ったおばさんには、無理な事ね」と、スルツカヤさんの体型にまで触れてばかにする書き込みも現れた。 

 スルツカヤさんは自身のインスタグラムに「結局、紀平梨花が一番強かったということよ。彼女はチャンピオンにふさわしいライバルだった。すべての発言に否定的なことしか見ない人は、心理学者のところに行って診てもらえばいい。ばかな人はどこか行って! 私は見たことをコメントするだけ。気に入らなければ、読まないで。(投稿のために)ソファに座ってばかりいるお利口さん!」と書き込んだ。 

 ザギトワ選手を巡っては、ソチ五輪ペア金メダリストのマキシム・トランコフ選手が、平昌五輪でザギトワ選手のライバルだったメドベージェワ選手をたたえたところ、ファンから批判が殺到し、家族の写真にいたずら書きした投稿をされるなどの嫌がらせを受けたこともある。 

 スルツカヤさんはソルトレークシティー五輪で銀、トリノ五輪で銅メダルを獲得、日本の荒川静香、浅田真央両選手の良きライバルでもあった。 (共同通信=太田清)