歴史継承へ決意新た 世界遺産登録で記念式典 黒島

 佐世保市の「黒島の集落」を含む「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産に登録されたことを受け、市は9日、三浦町のアルカスSASEBOで記念式典を開いた。市民は喜びを分かち合い、資産の保存と歴史の継承に向け決意を新たにした。
 黒島の島民や行政関係者ら約500人が出席。朝長則男市長は登録までの道のりを振り返り、「黒島という宝物を適切に保存しながら活用し、地域活性化につなげる」とあいさつ。市教委の川内野篤学芸員が資産の価値などを説明し、「年に1回は黒島に行こう。それは(文化財を守る)支えになる」と呼び掛けた。
 市立黒島小中学校の児童生徒が古里を紹介するオリジナルソングを合唱したほか、佐世保観光名誉大使の音楽デュオ「サンディトリップ」の演奏や文化庁の鈴木地平文化財調査官の講演もあった。

世界文化遺産登録の記念式典で、黒島のオリジナルソングを披露する地元の児童生徒=アルカスSASEBO

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