薬物依存症者を「孤独にせずに」 長崎、大学生ら勉強会

 薬物依存症の勉強会が9日、長崎市坂本1丁目の長崎大坂本キャンパスであり、講師を務めた依存症者の支援者は「依存症者を孤独にしないことが大事」と指摘した。
 長崎大と長崎純心大で医療・福祉を学ぶ学生の団体「長崎多職種連携・たまごの会」が主催。医療関係者や学生ら約40人が参加した。
 薬物・アルコール依存症の当事者を支援するNPO法人ちゅーりっぷ会「長崎ダルク」の中川賀雅代表が講演。「ダルクは薬物使用をやめさせる機関ではない」とした上で、「当事者にとって安全な場所であることが大事」と述べた。
 依存症からの回復については「孤独にならないことが大事。安全な場所でコミュニティーをつくって、少しずつ自分らしさや主体性を取り戻すことが理想的」と説明した。
 参加者はグループに分かれ、依存症者に接する心構えなどについて議論した。

講演する中川代表=長崎市坂本1丁目、長崎大医学部良順会館

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