メッツがリアルミュート獲得に向けて三角トレードを模索か

ウィンター・ミーティング初日、メッツのブロディ・バンワグネンGMはマーリンズのJ.T.リアルミュートの獲得に向けて精力的に動いた。故障がちな正捕手、トラビス・ダーノウのパフォーマンスに満足していないメッツは今オフ、捕手のグレードアップを目指しており、補強リストの最上位にはリアルミュートの名前がある。バンワグネンはメッツとマーリンズによる2球団でのトレードではなくヤンキースも巻き込み、ヤンキースに先発ローテーションの軸の1人であるノア・シンダーガードを放出する可能性も含めて、三角トレードの実現を模索しているようだ。

メッツはマーリンズとのリアルミュート獲得交渉において、アメッド・ロサリオ、マイケル・コンフォート、ブランドン・ニモといったすでにメジャーの舞台で実績を残しつつある若手選手を放出することを要求された。やや人員過剰となっている外野はともかく、ロサリオはメッツの将来を担う貴重な若手遊撃手であり、バンワグネンは「補強ポイントを1つ埋めるために別の穴を作るようなことはしない」とロサリオ放出の可能性を明確に否定している。そこで浮上したのが先発投手を欲しているヤンキースにシンダーガードを放出し、ヤンキースの有望株をマーリンズへ送るという三角トレードだ。

ヤンキースはマイナーに在籍している有望株の層が厚く、現時点ではクリント・フレイジャー、ジョナサン・ロアイシガ、マイク・キング、チャンス・アダムスといった名前が交換要員の候補として取り沙汰されている。シンダーガードの穴を埋める先発投手として、ソニー・グレイをメッツへ放出する可能性もあるようだ。シンダーガードを獲得できるのはヤンキースにとって非常に魅力的であり、マーリンズが自軍が獲得する有望株に納得できれば、一気に三角トレードが成立に向かう可能性もある。

もちろん、メッツは必ずしもリアルミュートを獲得しなければならないわけではなく、フリーエージェント市場にはヤスマニ・グランダル、ウィルソン・ラモス、マーティン・マルドナードといった好捕手がまだ残っている。世間を揺るがす大型三角トレードが成立するのか。あるいは現実的な路線として他の捕手の獲得を狙うのか。マリナーズとの大型トレードを成立させたばかりのメッツが、引き続き今オフの主役となっている。

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