ルミナリエ、寄付はスマホで PayPay追い風

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ペイペイでルミナリエの公式グッズを購入した来場者。スマートフォンには支払額が表示される=10日夜、神戸市中央区、東遊園地(撮影・後藤亮平)

 阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼し、記憶をつなぐ「神戸ルミナリエ」(16日まで)の募金で、初めてスマートフォンによる決済システムが登場した。今年10月に運用が始まったばかりの「PayPay(ペイペイ)」で、これまた折よく始まった大々的なポイント還元キャンペーンによって話題性が急上昇。思わぬ追い風に組織委員会の期待も高まる。(鈴木雅之)

 「アプリでお支払いしてみませんか。寄付もできますよ」

 ペイペイは、スマホのアプリでQRコードを読み取って支払いができる。ルミナリエでは募金やグッズ購入などで使うことができる。ソフトバンクとヤフーが設立したペイペイ社によると、大型集客イベントでの活用はルミナリエが初。大手家電量販店やコンビニ、飲食チェーンなどで導入が拡大しているという。

 新たな寄付手段を増やそうと、まだ耳慣れない決済方法を導入した組織委。期待値は決して高くなかったが、ルミナリエ開催に合わせたかのように、ペイペイ社が全ユーザーに対し、総額100億円相当を支払いの20%ボーナス(ポイント)で返すキャンペーンを開始。これをきっかけに認知度が上がり、ペイペイによる寄付が増えてきたという。組織委の担当者も「ペイペイの広がりに乗って、寄付の動きが活発になってくれたら」と期待を寄せる。

 来場者の受け止めはさまざま。「手持ちの小銭がなくても寄付できる」「手元で操作できていい」と好意的な受け止めの一方、「ルミナリエ(の開催趣旨)にスマホ決済というスタイルがそぐわない気がする」という声も。

 毎年ルミナリエを訪れる神戸市灘区の女性(24)はペイペイでルミナリエのオリジナルサウンドCDを購入し、寄付もした。最初は「スマホで払っていいものか戸惑った」というが「目新しくて便利な方法がルミナリエ存続につながるならいいこと」。

 神戸ルミナリエは観賞や入場で料金を徴収せず、企業の協賛金、自治体の補助、個人の寄付に支えられている。近年は資金難が続き、期間や規模の縮小を余儀なくされた。2007年からは「1人100円募金」を会場で呼び掛けている。

 昨年のルミナリエ会場で寄せられた寄付は約4488万円。クラウドファンディングやクレジットカードによる募金、売り上げの一部が開催経費となる「ルミナリエ宝くじ」、公式グッズ販売などでも資金調達している。