【毎日でもイケる】 登山で食べたい”美味しい&体に優しい”行動食見つけました! 山を移動するための原動力となるのが、行動食。みなさんは、どんなものを選んでいますか? コスパや食べ親しんでいるスナック菓子が多いですか? それとも軽さとカロリー重視でエナジージェル系でしょうか? 今回紹介するのは、美味しい上に、カラダにやさしく、しかもきちんと動ける行動食です。どれも味や食感に楽しく、満足感があって、食べ飽きしないもの。それぞれ特長と試食レポートをまとめてみたので。登山のお供の参考にしてみてください!

美味しい=毎日でも食べたいと思える行動食

「美味しい」って、なんだろう? 「いっぱい食べたい」「クセになる」、自宅や街ならそれでOK! でも、登山の行動食としてはNG
食料を多く持って行けない山では、

・少量でも満足感がある
・デイハイクの1日、縦走なら数日間食べても飽きない
・それでいてきちんとカラダが動けるようになるもの

これを満たすものが美味しい行動食だと思うのです。

とはいえ誰もが知っている定番を取り上げても意味がないので、こだわりの登山専門店やアウトドアショップで販売されている、メジャーではないけれど「コレ美味しい!」と感じられる行動食を集めてみました。

サクサク感と香ばしさがたまらない『レッドファーム』のグラノーラ

八ヶ岳山麓、須玉町の山間の農場で手作りされているグラノーラ。グラノーラというと、モサモサして口のなかの水分をすべて持っていかれて、登山の行動食にどうなの? と思う人も多いだろう。しかし、それは小麦粉でつくられたグラノーラだから。このレッドファームのグラノーラは、オーツ麦を香ばしく焼き上げたもの。サクサクの食感は、噛みしめるほどに味わいが増しモサモサ感は皆無です。

またオーツ麦には食物繊維が豊富に含まれているので、胃のなかで膨らみ、少量を食べるだけでも満腹感を得られるのです。写真は100gのパックですが、他に225g、450gがあります。

女性はもちろん、男性からも人気なんです!

レッドファームのグラノーラは、メープルハニー、シナモンアップル、コーヒー、レッドビーツ、ナッツナッツなど9種類のテイストが用意されています。そのなかで今回試食したのはエナジーフードの古典であるバナナと組み合わせたキャラメルバナナ。

上品なキャラメルの甘みと、味に深みを出す仏ゲランド産の天然塩を使用。カシューナッツとクルミでカロリー補給も万全。白砂糖を使わず、無添加、無着色、保存料不使用で、素材の自然な甘みと旨味が広がります。私が案内人を務めるツアー・イベント「ちょい山CLUB」でも参加者に行動食として提供していますが、女性はもちろん男性にも「美味しい」と評判です。少量でも満足感が得られ風味で、腹持ちもかなりよい逸品です!

レッドファームの商品の詳細はコチラ

有名クライマーや山岳レーサーも愛食する『トレイルバター』

2012年に米ポートランドで始まったブランド。そのレシピは、創業者がドイツからアメリカまでの自転車旅の最中に思いついたもの。アーモンドとココナッツオイルをベースとした脂質が主成分です。

既存のエナジージェルのように糖質が主成分ではないので、即効性は落ちますが、後からジワジワと効いてくる行動食です。写真のパックは『トレイルバターミニ』で、1パック約32gで190kcalと高カロリー。他に128g容量の大きなスクリューキャップタイプもあります。どちらも自然素材がブレンドされた3つのフレーバーがあり、ほどよい甘さとなめらかな食感が特長です。
公式サイトによると、世界的なクライマー横山 勝丘さんや山岳レーサー望月将悟さんも愛用しています。

1パック760kcal!自然派エナジーフード「トレイルバター」徹底解剖
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ナチュラル素材でグルテンフリー、体にスゥ~っと馴染む

トレイルバターのテイストは、オリジナルトレイルミックス、ダークチョコレート&コーヒー、そして今回試食してメープルシロップ&シーソルトの3種類。いずれも素材の味わいを楽しめる天然素材でつくられたもの。写真ではよく揉まず小皿に出してしまったのでココナッツオイルとペースト状の中身が分離していますが、このオイルがスムーズな口当たりを実現してくれます。低温下では逆に固まりやすいので手で揉みこむとよいです。

またエナジージェルと違って、ナッツ類の粒々があるので、噛むようにして食べられるので満足感も高いです。バナナやリンゴにソースのようにトッピングしたり、ラーメンにちょい足しして担々麵風にするのにも使えます。

果物の美味しさがまるごとパックされた『じゃむ屋のジェル』

野菜ソムリエの女性店主が「果物や野菜をもっとたくさん、美味しく食べてほしい」という想いを込めて、自家製スイーツやジャムのお店を福岡県に開業。そしてトレイルランナーとしても知られる店主は、その経験を活かして手作り、無添加のジェルタイプのジャムをつくったのがコレ。写真の食べきりサイズのスティックタイプは50g、各味100kcal前後。お試しセットでは4種類のフルーツを楽しめます。さらに他には200gのスクリューキャップ付き大パックもあります。また季節ごとに用意されるフルーツがあり、色々試せる楽しみがうれしいです。

そのままでも美味しいけれど、パンやクッキーにトッピングするのもあり!

季節によって変わるフルーツ。りんご、キウイ、写真の塩トマトが、ゆるめのジャムのよう。レモンとはちみつ、みかんは濃厚なジュースのようで液体状でした。いずれも果物の甘味が濃縮された感じ。いわゆるエナジージェルとはまるで違うテイスト、舌触り、風味で、果物らしさを強く感じられます。

山には異なる味のジェルを持っていって、移動しながら食べるものと、ランチでパンやクッキーにかけて食べるものとで使い分ければ、楽しみながら空腹感を満たしてくれそうです。お湯や水、また紅茶に溶かして、フルーツジュースやフルーツティーにするのもよいです。

日本人が好む味を追求したエナジーバー『ネイチャーシング』

素材そのものに近いものを日常的に食べてもらえるようにとつくられ、添加物や砂糖を一切不使用。人が本来持っている力を引き出せる自然な栄養素を補給できるもの。また血糖値を乱高下させる素材も使っていないので集中力を持続でき、パフォーマンスを自然と向上。名刺よりコンパクトなサイズで151~174kcal。表面がベタついていないので、持った指先の不快感もありません。
開発者は海外で多くのエナジーバーを食べ、甘すぎたり、味が馴染めないという経験をし、日本人好みの味を追求し、日本で手づくりされているエナジーバーです。

「食べたな!」という満足感はピカイチ!!

チョコレートブラウニーのような『EVERYDAY LIFE』、デーツの甘みと味噌のコクを味わう『CLASSIC』、レモンとカルダモンの香りが効いた『RETREAT』、そして写真はシナモンの風味、鉄分・マグネシウム・カリウムなど山を長時間移動するのに必要な栄養素を摂れる『ADVENTURE』。いずれもやわらかな歯触りで、しっかりと咀嚼。満足感たっぷりの行動食です。そしてネイチャーシングが求める通り、食べ飽きせず、食物繊維が豊富なので腹持ちもよいです。

バーには三等分にできる切り込みが施され少量ずつ食べられ、パッケージは長辺側に切り口が入り、中身を取り出しやすいのも、「わかっているな!」という感じです。

カナダから来た雷おこし的フルーツ&ナッツバー『テイスト オブ ネイチャー』

カナダのメーカーがつくったオーガニック素材のエナジーバー。世界中の有機農家から栄養価の高いこだわりの原料を厳選。サクッとした歯ごたえの玄米パフと大粒のナッツ、甘みと酸味のバランスがたまらないドライフルーツ。またコンディションの低下を招きにくい低GI値のアガベシロップを使うことで、登山やトレイルランニングのパフォーマンスを維持。パッケージの色合いはいかにも海外風ですが、しっとりとまとめられた風味は、やわらかな雷おこしのようで、日本人にも馴染めるものです。

いい意味で期待を裏切る味わいです!

テイストは、ザクロ、チェリー、ココナッツ、そして写真のアーモンドの4種類。甘みは程よく、しっとりしているので水分を欲することなく、しかしナッツ類のサクッとした食感があって、玄米の香ばしさが食欲を刺激。最後にドライフルーツの奥深い旨味が口のなかに広がります。手で持つとベタッとしていて半生状なので、ひどい甘さのエナジーバーなのかとドキドキしますが、食べてみると美味しくてドキドキしてしまいます。カロリーは180~210kcal。ココナッツやアーモンド味は脂質も10g以上あるので、長時間のハイクやランでも動ける行動食です。

美味しいものは、パフォーマンスをアップします!

今回紹介した行動食は、それだけを山に持って行かなきゃダメですよ! ということではありません。スナック菓子やエナジージェルと組み合わせて、予算や目的に応じて取り入れればいいと思います。また甘いものが多いので、私は柿ピーや煎餅と組み合わせて、塩気と甘みのバランスを取っています。でもきっと一度でも食べてみたら、ちょっと高価でも、美しい山のなかではこういう美味しいモノを食べる方が、気分がいいなぁと感じるのではないでしょうか?
是非、お試しください!

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