金属行人(12月12日付)

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 早いもので、もう師走。鉄鋼業では今年、増益となった企業も多く、おおむね良い年だったと言えるのではないだろうか▼国内鉄鋼業だけでなく、海外メーカーも堅調だった。ただ、最近は韓国ポスコが自動車用鋼板や電池材料事業に注力するなど、各社が特色や強みを前面に押し出そうとしているように見える。ポスコのほか台湾・中国鋼鉄(CSC)など、その国を代表する鉄鋼メーカーは「ナショナルフラッグ」ならぬ「ナショナルメーカー」という感は今もまだ強い。一方で今はそれぞれ内需に対応するだけでなく、世界の鉄鋼業でどう生き残るのかという意識が強まっているのではないか▼こうした意識が強まりつつあるのは、やはり中国の影響かもしれない。最大手の宝武鋼鉄集団が粗鋼1億トンを目指し、新製鉄所建設や再編・統合に着手し始めた。これまでも「中国にはキャパシティーでは勝てない」と言われていたが、各国鉄鋼メーカーは注力すべき得意分野をはっきりさせる局面になったのかもしれない▼さて、来年の鉄鋼業。やはり「中国次第」で動きそうだが、4月には日本製鉄も発足する。日本鉄鋼業が今年以上に発展することを期待したい。