農作物被害額 4億円と主張 諫干営農者訴訟

 国営諫早湾干拓事業で、国などが対策を怠り野鳥による農作物の食害を受けたとして、営農する2法人が国などに損害賠償と潮受け堤防排水門の開門を求めた訴訟の口頭弁論が11日、長崎地裁(武田瑞佳裁判長)であった。
 原告側は前回の口頭弁論で、損害賠償請求額を計200万円から計600万円に増額する変更申立書を提出。カモ類による食害と冷・熱害による農作物の被害額が2社で計約4億円に上るなどと主張している。
 国はこれまで、原告の主張に対し「具体的な主張、立証がない」と反論、請求棄却を求めている。さらに国は開門派漁業者の補助参加申し立てに対して異議を申し立てているが、原告側は参加の正当性を主張する意見書を提出した。次回期日は来年2月25日。

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