ホワイトソックスが先発補強 パイレーツからノバを獲得

ホワイトソックスはパイレーツとのトレードを成立させ、先発投手の補強に成功した。日本時間12月12日、ホワイトソックスはパイレーツにマイナー右腕のジョルディ・ロサリオとインターナショナル・ボーナスプール50万ドルを放出し、通算78勝の実績を誇る31歳の右腕、イバン・ノバを獲得。ノバは2016年オフにパイレーツと3年2600万ドルの契約を結んでおり、来季が契約最終年となる(ホワイトソックスの負担額は920万ドルほど)。

来季の先発ローテーション定着を期待されていた有望株右腕、マイケル・コペックがトミー・ジョン手術を受け、今季チーム最多の204回2/3を投げたジェームス・シールズがフリーエージェントとなっているため、先発投手の補強が急務だったホワイトソックス。ノバはカルロス・ロドン、レイナルド・ロペス、ルーカス・ジオリトらとともに先発ローテーションの一角を担う見込みだ。

ノバはキャリアを通じて190イニング以上を投げたシーズンは1度もないものの、大きな故障もなく、3年連続で26先発以上、9勝以上、161イニング以上、防御率4.15前後をマークしている「計算できる先発投手」である。球威に長けているわけではなく、本塁打の出やすいギャランティード・レート・フィールドを本拠地とするホワイトソックスでは被本塁打がさらに増える(昨季29本、今季26本)ことが懸念されるが、3年連続で与四球率2.00未満という制球力はホンモノ。シールズの穴埋め役として、1年間ローテーションを守ってくれれば御の字といったところだろう。

心配なのは、今季ホームでの14先発では防御率2.99と好投していたのに対し、アウェイでは15先発で防御率5.42と打ち込まれていた点だ。また、ホワイトソックスは今季のマイナー最優秀投手に選出されたディラン・シーズの来季中のメジャー昇格が予想されており、ノバが開幕から好成績を残している場合は、シーズ昇格に伴ってシーズン途中でノバの放出に動く可能性もありそうだ。

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