レンジャーズとカージナルスが控え選手同士の交換トレード

日本時間12月12日、レンジャーズとカージナルスによる控え選手同士の1対1の交換トレードが成立し、レンジャーズはパトリック・ウィズダム、カージナルスはドリュー・ロビンソンを獲得した。両選手ともマイナーではまずまずの好成績を残しているものの、メジャーでは主力選手とポジションが重なり、思うように出場機会を得ることができなかった。レンジャーズはエイドリアン・ベルトレイの現役引退により内野手の層がやや薄くなっており、カージナルスはチーム全体として左打者が不足しているため、両選手とも新天地での出場機会増が期待されている。

レンジャーズが獲得したウィズダムは27歳の内野手で、本職の三塁のほか、一塁を守ることもできる。昨季はAAA級で31本塁打、89打点、OPS.817をマークしたものの、打率.243という確実性のなさが嫌われてメジャー昇格を果たせず、今季はAAA級で打率.288、15本塁打、OPS.843と確実性を上げ、メジャーでも32試合に出場して4本塁打、OPS.882をマークした。カージナルスは一塁と三塁にマット・カーペンター、ホゼ・マルティネス、ジェッド・ジョーコといった主力打者がおり、さらに今オフにはトレードでポール・ゴールドシュミットも獲得したため、ウィズダムの出場機会は完全に失われ、トレードでの放出に至った形だ。

一方のロビンソンは26歳のユーティリティ・プレイヤーであり、メジャーでは一塁を除く内外野6ポジションでの出場経験がある。メジャー2年間で95試合に出場して打率.204、9本塁打、OPS.667にとどまっているものの、AAA級では2016年にOPS.830、2017年にOPS.863、今季はOPS.948と着実に成長を遂げている。今季はメジャーでの125打席で57三振を喫するなど、三振の多さが課題となっているが、この点さえ克服できれば、カージナルスでは貴重な左打者であり、内外野の複数ポジションを守れることもあって、一定の出場機会を得ることになりそうだ。

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