「第二海堡」上陸ツアー、来春本格実施 国や横須賀市方針

 国土交通省や神奈川県横須賀市、千葉県富津市などでつくる「第二海堡(かいほう)上陸ツーリズム推進協議会」は12日、今秋試行した上陸ツアーを、今春から本格実施する方針を確認した。

 横浜市中区の同省関東地方整備局で開かれた会合で、同局の石橋洋信・港湾空港部長は「大きな事故もなくトライアルツアーができたと聞いている。これを受け、本格実施に向けた課題を話し合いたい」とあいさつした。

 試行ツアーは協議会が事業者を公募し、9月から11月までに5社が31回分を企画。強風で船が欠航したものを除く21回が実施され、1024人が上陸した。うち都内など県外からの参加が7割を占めた。

 会合では、それぞれのツアーは「予約待ちが出た」などと好評だったことから本格実施の方針で一致。国の機関が使っている第二海堡の日程調整やツアーの受け付けを行う中間組織などについても話し合った。

 第二海堡は明治から大正にかけ、首都防衛のために東京湾口部に建設された三つの人工島の一つ。国などが管理する約4万1千平方メートルの島内には砲台跡や兵舎などが残っている。

東京湾に浮かぶ第二海堡

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