旧長崎玉屋 5月にも解体 複合ビル2020年着工へ

 長崎市新大工町地区で計画されている再開発事業で、旧長崎玉屋の建物解体工事が早ければ2019年5月にも開始されることが、12日分かった。順調に進めば、解体は19年中に完了する見通し。跡地には商業施設とマンションが入る26階建てのビルなどを整備する計画で、2022年の完成を目指している。

 再開発は、新大工町の旧長崎玉屋周辺と国道を挟んだ伊勢町の計0・7ヘクタールで計画。新大工町側には地下1階、地上26階建ての複合ビルを建設する。1~3階には商業施設が入り、4階以上はマンションとして約240戸が入居する。伊勢町側は、駐車場を中心とした地上11階建ての施設を整備する。

 伊勢町側にある駐車場は、解体を3カ月程度で終え、8月にも本体工事に入る。旧長崎玉屋は解体に7カ月半ほどかかり、建設着工は2020年1月となる見通し。

 事業主体となる新大工町地区市街地再開発組合(理事長・田中丸弘子佐世保玉屋社長)は、今年2月に発足。これまで周辺住民に説明会を開いたほか、地盤を調査するなど準備を進めてきた。

 これまでに、地権者が再開発ビル内で取得する場所や床面積を決める「権利変換計画」はほぼまとまった。佐世保玉屋も出店する方針。第三者による審査委員会を近く開き、長崎市の認可を受けて最終決定する。

 田中丸理事長は長崎新聞の取材に対し「いよいよ再開発事業が動きだす。地元の皆さんの力を借りながら、工事を安全に進めたい。今後、新大工町地区の役に立てるような施設となり、長崎の活性化につなげたい」と語った。

再開発に伴い、早ければ来年5月にも解体される旧長崎玉屋=長崎市新大工町

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