ミゲルの生涯に思いはせ 諫早・多良見

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 安土桃山時代、九州のキリシタン大名の名代としてヨーロッパを訪れた天正遣欧使節の一人、千々石ミゲルの命日とされる12月14日を前に、諫早市多良見町の「ミゲル夫妻墓所推定地」で13日、供養会が営まれた。
 昨年、墓所の発掘調査を実施した実行委の後継組織となる千々石ミゲル研究・顕彰会(立石暁会長)が主催。墓所に立つ墓碑にはミゲル夫妻とみられる二人の戒名が刻まれており、夫は寛永9年12月14日(1633年1月23日)に死去している。
 墓所を管理する同町の井手則光さん(77)によると、住民は約100年前まで夫の命日に供養会を営んでいたが、その後、途絶えていた。大浦天主堂キリシタン博物館(長崎市)研究部長の大石一久さんが2004年にミゲル夫妻の墓所と発表して以来、毎年開かれている。
 井手さんが墓碑前に赤飯を供えた後、ミゲルの子孫の浅田昌彦さん(65)=川崎市=ら参加者約50人が線香を手向けた。この後、多良見のぞみ会館(同町)で読み語りや講演があり、同町の「おとぎのへや読み語りの会」が「ミゲルの生涯」と題した紙芝居を披露。叙情豊かなキーボードの音色や独唱とともに、波瀾(はらん)万丈の生涯に思いをはせた。
 同会は、子どもたちにミゲルの足跡を伝えようと町内外で活動。山口直子さん(63)は「子どもたちが歴史的な事実を自身に置き換えて考えるとともに、親子愛や平和の大切さを伝えたい」と話した。

千々石ミゲル夫妻の墓所と推定される墓碑に手を合わせる浅田さん=諫早市多良見町