【現地ルポ】今、フランスで何が起きているの? 最新の治安情報をお届けします

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11月17日にフランス全土で始まった大規模なデモ。ここ数十年で最悪の規模だと言われており、未だに収束の気配が見えません。政府に対する抗議行動から暴動に発展、パリを始めマルセイユなどの都市では車や公共物が燃やされ、多くの建物が傷つけられています。一体、何が起きているのでしょう?

デモから暴動に発展

燃料費の価格高騰とさらなる燃料税(ディーゼル燃料)の引上げを発端に、フランス全土で続いている今回のデモ。デモ隊が、車内への設置が義務付けられている“黄色い(ジョーンヌ)ベスト(ジレ)”を着用していることから、今回の抗議行動は「ジレ・ジョーンヌ/黄色いベスト運動」と呼ばれています。

デモ隊の不満は燃料税問題から、賃金の値上げや年金の増加、減税の要求など多岐に発展。さらに高校生たちが大学入試の変更(現在の入試よりも選抜基準が上がることなど)を巡り、ジレ・ジョーンヌに感化されて独自のデモや暴動をスタートさせる・・・という、思わぬ事態に。

デモやストライキの多いフランスですが、ジレ・ジョーンヌはデモが暴動化していることが問題となっていて、フランス全土の治安が悪化している状況です。これを受けて、外務省はフランス渡航に際しての注意喚起の呼びかけを発表。

デモによる交通機関のマヒ

デモやストライキが起こると、メトロやトラム、バスなどが通常通りに運行しない、あるいは1日中ストップするなど交通機関に影響が出ます。今回のデモでは、ジレ・ジョーンヌが一部の道路や高速道路の料金所などをブロックしていることから、一部の道路が大渋滞。

物流もスムーズにいかなくなるため、例えばスーパーの商品が品薄状態ということも。先日出かけた大型スーパーでは、パスタとお米のコーナーがほぼ全滅でした。

暴動が激しくなる土曜日は特に注意

現在は毎週土曜日になると、各地でデモが行われていて、車や公共物が燃やされ、レストランやホテルを含む店先の窓ガラスが激しく割られる・・・といった暴動が繰り返される傾向にあります。12月1日(土)にはパリの凱旋門が損傷、フランスを象徴するマリアンヌ像が傷つけられる事態に。

英ガーディアンオンライン版には、その時の様子が写真と共に綴られています。とてもショッキングな写真に、胸が痛くなります。

週末は外出が危険ということで、12月8日(土)はパリのエッフェル塔や美術館などを閉鎖。実際に1日を上回る暴動が起きました。

筆者の暮らす南西部のトゥールーズでも暴動が起きていてます。市内に出かけ、外出をして帰ってきた8日(土)の夕方のこと。家の近くまで歩いてきたら、大通りに警察の車が多数止まっていました。何事かと思ったら、近所でかなり激しい火災があったとのこと。

デモ隊が車や公共物を激しく燃やしています。そのときの様子が動画になっているので、もしご興味があればご覧ください。身の危険を感じずにはいられない出来事でした。

予定していた燃料費(ディーゼル・ガソリン)の2019年度の引き上げを見送る、といった発表があったにも関わらず、デモや暴動が悪化してしまいました。

これに伴い、11日(月)にはマクロン大統領が「2019年度より最低賃金の引き上げ」「残業代にかかる税金の廃止」「年金暮らしの低所得者層への増税を見送り」など生活状況の改善を約束したものの、大統領の発表以降もジレ・ジョーンヌの支持派が6割以上という世論調査の結果もあり、今後どうなるか分からない状況です。

TABIZINEライター、北川さんのパリのデモ遭遇体験

パリ在住のTABIZINEライター・北川さんに、パリでの様子をたずねてみました。

デモの暴動が激しかった先週の土曜日(12月1日)、たまたまパリに遊びに来た友人とオペラ界隈を歩いていました。ヴァンドーム広場に向かっていると、黄色いベストを着た人たちが次々に集まってきて、クリスマスツリーを倒し始めました。高級ブティックのシャッターが閉められ、緊迫した雰囲気に。

危険を感じたので、その場をすぐに後にして、ギャラリーラファイエット(仏大手百貨店)の方向へ向かっていると、煙がモクモクと上がっているのが目に入ってきました。消防車が出動して、辺りはかなりの混乱状態。あとでニュースで見てみたら車が燃やされていたようでした。

オペラ界隈で、デモの参加者を見ていると、若者から中年まで、幅広い層が参加しているのが印象的でした。今回のデモは近年フランスの中でも、最も激しい抗議運動と言われています。富裕層のための政治をしていると捉えられているマクロン大統領の政策への国民の不満が強く見受けられました。

フランスに渡航されるみなさんへ

この時期、フランスへの渡航を予定されている方は「事前にも、滞在中のホテルでも情報収集はしっかりと」「土曜日に外出する際には、特に気を引き締めて。危なそうな場面に出くわしたら、当然ながら近づかない」ようにしましょう。

また交通機関が利用できないこと、通常は開館しているはずの施設が閉まっていることなどもあるかと思いますので、外出前には滞在先のホテルで予め尋ねておくと安心です。

パリへの旅行を予定している方は、「【パリの治安】集団スリや署名スリも!在住者が教えるスリの手口とその対策」も合わせてどうぞ。

※2018年12月13日現在の情報です。

[bbc.com]

[amp-theguardian-com.cdn.ampproject.org]

[All photos by sweetsholic]

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