今冬の海外移籍があるかもしれない5名の日本人Jリーガー

全ての日程を消化してオフシーズンに入ったJリーグ。

今年は大物外国人の獲得もあり例年以上に移籍の動向が盛り上がっているが、海外クラブからJクラブへのオファーも幾つか報道されている。

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そこで今回は、具体的なクラブの名前は挙がっていないものの、今冬の海外移籍がありえそうなJリーガーを取り上げてみよう。

北川航也(清水エスパルス)

今シーズンはリーグ戦で13得点を挙げ、一気にブレイク。これは日本人選手としては3番目に多い数字で、特に終盤戦の勢いは誰にも止められなかった。

その活躍が認められ、10月のキリンチャレンジカップに追加招集ながら日本代表に初選出されると、先日発表されたアジアカップに臨む日本代表メンバー入りも果たした。今最も波に乗っている男だ。

日本代表では練習から海外組との差を痛感しており、その差を埋めるために本人は海外移籍に非常に前向きである。来シーズンも清水エスパルスとの契約を残しているが、海外挑戦への意欲はクラブ側にも伝えており、早ければ今オフにも移籍が成立するかもしれない。

憧れと語る岡崎慎司は24歳でヨーロッパへ渡ったが、北川はまだ22歳。目標の先輩を超える可能性は十分にある。

中山雄太(柏レイソル)

今年は負傷の影響で大半の試合を欠場したが、出場したときのパフォーマンスは非常にレベルが高かった。Jリーグベストヤングプレイヤー賞を獲得した昨季の勢いそのままに、若手とは思えないほど堂々たるプレーを披露していた。

昨季はセンターバックでプレーしていたが、今年はサイドバックやボランチを任される機会も多く、ユーティリティ性も魅力の一つである。

ボランチで起用された際にはゴールへの積極性が高く、33節のセレッソ大阪戦では強烈なミドルシュートをゴールに突き刺し、34節のガンバ大阪戦では股抜きでディフェンダーをかわしてからゴールを奪った。

ボランチを主戦場として任せられている東京五輪年代の日本代表ではゲームキャプテンを務める機会が多く、本大会での活躍が最も期待される選手の一人である。

所属クラブの降格を機にヨーロッパへ挑戦を果たす可能性は低くない。J1クラブからの興味も報道されているが、ユース育ちのクラブに深い愛着があるため国内移籍は考えにくい。

シュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)

今シーズンはシーズン途中から守護神の座に就き、日本代表デビューも飾った。今も伸び続けているという2m近い身長は海外でも十分に武器となる。

さらに魅力なのが、長身でありながら足下の技術に秀でる点である。このような選手は海外でも珍しく、ティボー・クルトワやペトル・チェフら195㎝を超える選手は球出しに難があるケースが多いが、シュミットはビルドアップの局面でも強みを発揮する。

本人は海外移籍への意欲が高く、今すぐにでも行きたいと語っている。これまで日本人ゴールキーパーは体格的な問題から海外挑戦が避けられてきたが、本人よりさらに身長が高いといわれるアメリカ人の父親譲りの高さを持つシュミットには関係ない。

日本代表でも守護神の座を射止めるために、新たなチャレンジに挑んで欲しいところだ。

鈴木大輔(柏レイソル)

スペイン2部のジムナスティック・タラゴナで3シーズンプレーした後、今夏に3年ぶりにJリーグに復帰した。

かつて3年間所属した柏レイソルに救世主として加入し、負傷者が多くなかなか安定しない守備の立て直しを期待された。しかし、終盤の9試合にスタメン出場したものの、チームの調子を上向かせられず、降格圏を脱すことはできなかった。

もともとタラゴナを退団後はスペイン1部もしくはCLやELに出場するクラブへの移籍を模索していたが、希望は叶わず断念。選手登録期限ギリギリに柏に電撃加入した。

その経緯を踏まえると、ヨーロッパでステップアップを狙っていた選手がJ2でのプレーを受け入れられるかは微妙なところである。

ここまで移籍の噂は出ていないが、個人的には海外への再挑戦があるのではないかと考える。

前川黛也(ヴィッセル神戸)

今シーズンは31節の名古屋グランパス戦でリーグ戦デビューを飾ると、落ち着いたプレーぶりでチームの8試合ぶりの白星に貢献。

その後の最終節までの3試合もゴールマウスを守り、その間チームは負けなしだった。

韓国代表のキム・スンギュからポジションを奪った実力は確かで、元日本代表ゴールキーパーを父に持つポテンシャルも大きい。

シーズン終了後は休む暇もなく自主的にヨーロッパへ渡り、酒井高徳や伊藤達哉が所属するドイツ2部のハンブルガーSVの練習に参加していた。

一部の現地メディアでは入団テストと報道されていたが、実際には10日間のみの練習参加だったようだ。

しかし、ドイツでの武者修行の裏には昔からのドイツのゴールキーパーに対する憧れがあったことを明かし、今冬の移籍はないとしてもヨーロッパ挑戦の想いは確かにあるようで、近い将来の実現の可能性は高そうだ。

ヴィッセル神戸でルーカス・ポドルスキと馬が合うように、ドイツ人とのコミュニケーションにも問題はないだろう。

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