2018年MFJ表彰式に国内二輪カテゴリーの王者が集結。高橋国光氏と伊藤光夫氏が殿堂顕彰者に選ばれる

 12月15日、一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)は大手町・日経ホールで毎年恒例の全日本選手権ランキング認定表彰式『MFJ MOTO AWARDS 2018(モト・アワード2018)』を開催。国内主要シリーズのチャンピオンたちが表彰された。

 モト・アワード2018は、MFJが開催する二輪の全日本選手権におけるランキング認定表彰式だ。各カテゴリーのランキング上位3名に加え、ルーキー・オブ・ザ・イヤー、自由民主党モータースポーツ振興議員連盟会長杯など各賞の表彰が行われる。

 表彰式では、まずMFJ会長の大島裕志氏があいさつ。2018年の各カテゴリーを振り返り、2019年シーズンについての展望などを述べた。

 大島氏のあいさつ後は、2018年から設立せれたMFJモーターサイクルスポーツ殿堂の顕彰式が行われた。

 MFJモーターサイクルスポーツ殿堂は、日本のモーターサイクルスポーツの歴史を後世に伝え、輝かしい実績のあった選手を顕彰する為に設立されたものだ。第1回の顕彰者には、1961年のロードレース世界選手権、西ドイツグランプリで日本人として初めて優勝した高橋国光氏、1963年のマン島TTレースで日本人で初めて優勝した伊藤光夫氏のふたりが選ばれた。

MFJモーターサイクルスポーツ殿堂の第1回顕彰者に選ばれた高橋国光氏(左)と伊藤光夫氏(右)

 第1回の顕彰者に選ばれた高橋氏と伊藤氏には、記念のクリスタルトロフィーと花束が贈呈された。殿堂入りした高橋氏と伊藤氏はそれぞれ感謝と喜びを語る。

「考えてみますと、レースが好きだった少年のころから運よく世界グランプリにチャレンジすることができました」と高橋氏。

「当時のレーシングマシンを作った人たちの力を借り、ライダーの私が幸運にも結果を残せたと考えております。MFJの新しい殿堂入りの賞をいただき、みなさんに感謝をしています」

 伊藤氏は「殿堂入りということで大変なお話しです。(殿堂入りに選ばれ)当時のみなさんに報告したところです」と次のようにコメント。

「この賞は、私ひとりが獲ったわけではございません。多くの仲間と一緒に作業して共同でがんばった結果、たまたま私が(マン島TTで)優勝しました。なので、私個人でこの賞をいただいたとは思っておりません。賞をいただき、みなさんにお礼を申し上げます」

■中須賀、チャンピオンは「何度獲っても嬉しい」

 顕彰式の後は、自由民主党モータースポーツ振興議員連盟会長杯の発表、そして、チャンピオン含め各シリーズのトップ3ライダーがエンデューロ、スーパーモト、スノーモビル、トライアル、モトクロス、ロードレースの順に表彰された。

 ロードレース選手権では、JSB1000クラスチャンピオンの中須賀克行、ランキング2位の高橋巧、ランキング3位の渡辺一馬に加え、JSB1000クラスのルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した水野涼、そしてJ-GP2、ST600、J-GP3の上位3名がランキング認定証とメダルなどを受け取った。

全日本ロードレース選手権の表彰式の様子
左からJSB1000チャンピオン中須賀克行、ランキング2位高橋巧、ランク3位渡辺一馬
全日本ロードレース選手権のルーキー・オブ・ザ・イヤー表彰式の様子

 世界選手権参戦功労賞には、2017-2018 FIM世界耐久選手権(EWC)でシリーズチャンピオンを獲得したF.C.C. TSR Honda Franceの藤井正和監督とFIMトライアル世界選手権のトライアル-Eカップでランキング2位を獲得したYAMAHA FACTORY RACING TEAMの黒山健一が選ばれ、登壇したふたりはそれぞれ賞を受け取った。

世界選手権参戦功労賞を受賞した藤井正和監督(左)と黒山健一(右)

 表彰式後には懇親会が行われ、JSB1000チャンピオン奪還を果たした中須賀は「チャンピオンはひとりで特別なものです。1年間、チャンピオンを目指してやってきました。チャンピオンに返り咲き、努力が実った形で表彰されて非常に嬉しい気持ちでいっぱいです。(チャンピオン獲得は)8度目ですが何度獲っても嬉しいという気持ちに浸っています」とタイトルを奪還した喜びを笑顔で語った。

懇親会で乾杯のあいさつをする小川友幸(中)、中須賀克行(左)、成田亮(右)
会場に飾られた各二輪カテゴリーのチャンピオンマシン
全日本ロードレース選手権JSB1000クラスのチャンピオンマシン、ヤマハYZF-R1

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