年越しへ「おけら詣り」火縄、三重から奉納 京都・八坂神社

©株式会社京都新聞社

真竹を薄くそいだ繊維で作った火縄を持参した「上小波田火縄保存会」会員ら(京都市東山区・八坂神社)

 八坂神社(京都市東山区)で行われる年越しの伝統行事「おけら詣(まい)り」で、おけら火を受けるための火縄が15日、同神社に奉納された。火縄づくりを担う三重県名張市の「上小波田(おばた)火縄保存会」の会員ら7人が、真竹の繊維で作った縄を持参し、神前に供えた。

 名張市の上小波田地域では古くから農閑期の仕事として火縄づくりが行われていて、八坂神社にも明治時代から奉納している。後継者難で一時は途絶えかけた技だが、一昨年に地元住民らが保存会を結成、6人の会員が作った縄を今年初めて神社に持参した。

 薄くそいだ竹の繊維を縄状になう際には、乾燥を防ぐために冷え切った空間で作業するなど重労働も多い。しなやかかつ丈夫な縄を奉納した保存会会長の岩嵜義孝さん(69)は「神社の皆さんに感謝して受け取っていただき、とても励みになった」と笑顔で話した。