国見レディース 1部昇格 九州女子サッカーリーグ

 サッカーの第21回九州女子リーグ2部最終節は16日、長崎県長崎市の県体協人工芝グラウンドなどで行われ、国見FCレディースは柳ケ浦高(大分)に6-1で快勝した。この結果、通算成績は12勝2分け2敗(勝ち点38)の2位となり、3年ぶりの1部昇格を果たした。

 国見は前半10分、FW中村怜のシュートで先制。17分に追いつかれたが、34分にMF板倉が勝ち越し点を決めた。国見はこれで勢いに乗り、1分後にゴール前の混戦からMF山口が押し込んで3-1。後半も攻撃の手を緩めず、17分にMF中村真、19分にFW桜井、ロスタイムに中村怜がゴールを決めた。

 ■鎮西学院高との“タッグ”奏功

 3年ぶりの1部昇格を決めた国見FCレディース。地元開催の最終節も快勝で締めくくった。今季就任した田上監督は「昇格できてホッとしている。勝って終えられてよかった」と頬を緩めた。

 2014年長崎国体に向けて強化してきたチーム。リーグ初参戦の13年は2位、14年は3位、15年は2位と好成績を残した。だが、徐々に選手が抜けていき、2部制に変わった16年は1部で6位。入れ替え戦に敗れて降格すると、返り咲きを目指した昨季も2部で4位に終わった。

 再起を期した今季は、選手不足解消のために鎮西学院高と“タッグ”を組んだ。レンタル出場できるように日本サッカー協会(JFA)へクラブ申請。3月に承認されると、4月のリーグ開幕から同校の主力が国見のユニホームを着て躍動した。この日の最終節もスタメン11人中、FW中村怜、MF板倉、中村真、松本、GK小柳の5人が高校生だった。

 同校コーチで国見のエースFW桜井を中心に連係を取り、試合を通じてチーム力を高めたこの1年。刺激を受け、社会人や大学生も奮起した。同校OGで昨季の悔しさを知る主将のDF峰本は「高校生がピッチの内外でサポートしてくれて心強かった。来年は上位に食い込んで、再来年も1部でプレーしたい」と声を弾ませていた。

【国見FCレディース-柳ケ浦高】前半34分、国見のMF板倉が勝ち越しゴールを決める=県体協人工芝グラウンド

© 株式会社長崎新聞社