【平成の長崎】九州リーグ V・ファーレンが初優勝 平成18(2006)年

 サッカーの第34回九州リーグ(KYUリーグ)第16節の8月5日、リーグ首位を走る長崎県のV・ファーレン長崎は、北九州市八幡西区の本城陸上競技場で、3位のニューウェーブ北九州(福岡)と対戦。3―1で勝ち、初優勝を決めた。優勝は長崎県勢初。V・ファーレンは有明SCを母体に昨年誕生し、KYUリーグ1年目の昨年は3位。わずか2年で目標のJリーグへ向け、大きな一歩を踏み出した。11月と12月に島原市などで開く全国地域リーグ決勝大会の出場権を獲得。同決勝大会で2位以内に入り、JFL下位チームとの入れ替え戦(12月)に勝てば、JFL昇格が決まる。
 前半、風上に立ったV・ファーレンは、幾度となく前線へボールを運び、好機をつくった。7分、MF原田の直接FKはGKが辛うじてセーブ。11分にはFW田上渉がFW岩本とのワンツーで抜け出した。22分にはDF平原がミドルシュートを放つなど、積極的にシュートを狙った。
 34分には左サイドからのクロスを相手DFがクリアミス。拾った岩本から中央のMF佐野につないだが、佐野のシュートはゴールライン上でDFにクリアされ、得点できず。ニューウェーブも何度かチャンスをつくったが、V・ファーレンDF陣の堅い守りで無得点。0―0で折り返した。
 後半10分、試合は動いた。V・ファーレンのFW首藤がDF陣を突破し、ボールはゴール前の佐野へ。佐野は左足で先制点を奪った。後半31分、同点に追いつかれたが直後の32分、再び佐野のミドルシュートで2―1。40分にDF税所が3点目を奪って突き放した。
 ニューウェーブも、途中出場のFW池元がポストに当たるシュートを放つなどV・ファーレンゴールを脅かしたが、V・ファーレンDF陣は最後まで足を止めずに守り、追加点を許さなかった。
 (平成18年8月6日付長崎新聞より)
   ◇   ◇   ◇
【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

試合後、サポーターの大声援に答えるV・ファーレン長崎の選手ら=北九州市八幡西区、本城陸上競技場
後半10分、先制点を決めるV・ファーレン長崎のMF佐野==北九州市八幡西区、本城陸上競技場

© 株式会社長崎新聞社