東洋アルミ、2019年版カレンダー完成 六曲一双屏風「近江名所図」

 東洋アルミニウムの2019年版カレンダーが完成した。今回の題材は、滋賀県立近代美術館所蔵の六曲一双屏風「近江名所図」。近江の名所をあらわす最古の屏風で、近江八景が定着する前の16世紀末ごろの景観が描かれている。

 屏風全体の手前に琵琶湖東岸を描き、そこから湖越しに西岸の名所を眺めた風景画で、左右に広がる構図が印象的。左隻左端には桜が満開の三井寺があり、左隻右端には日吉大社の紅葉。右隻右上には雪景色の比良山、そして坂本や堅田の町の活気に夏を託したように季節感も織り交ぜられている。名所の魅力や季節の移ろい、暮らしの様子などが流れるように配されている。

 「作品の魅力を可能な限り再現しお伝えするため、当社アルミ箔素材を下地に高度な印刷技術で仕上げた。滋賀県に日野製造所を有している我々にとって、思い入れの強いカレンダー作品となった。新年が良き1年になることを祈念しつつ、ゆったりと楽しんでいただければ幸い」(東洋アルミニウム)。

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