下村脩ジュニア科学賞SASEBO表彰式 最高賞に坂口君ら

 第10回下村脩ジュニア科学賞SASEBOの表彰式が16日、保立町の佐世保市総合教育センターで開かれた。最高賞の科学賞に、小学校低学年の部は市立船越小3年の坂口瑛(あきら)君(9)、同高学年の部が市立広田小4年の松井優幸(ひろゆき)君(10)、中学校の部は県立佐世保北中1年の山内渓紗(くんじゃ)さん(13)がそれぞれ輝いた。

 ノーベル化学賞の受賞者、下村博士(10月に死去)に続く人材を育てようと、佐世保市教委が2009年に創設。今回は3部門に計5883点の応募があった。科学賞に次ぐ教育長賞には各部門から2人ずつ選ばれた。

 2年連続で受賞した坂口君は、アゲハチョウのさなぎが緑や茶に変色する要因を研究。「今年も狙っていた。ノーベル賞を取り、世界の人の役に立ちたい」と夢を語った。

 松井君は県内外の八つの川で、水質と生き物の関連性を調査。「受賞でき、うれしい。次は土の中について調べたい。大学の研究員になるのが目標」と誓った。

 山内さんはニイニイゼミの抜け殻に泥がついていることを調べた。「下村さんが褒めてくれた気がした。自然がたくさん残っている佐世保で、環境を保護する仕事をしたい」と喜んだ。

 表彰式に先立ち、下村博士の追悼行事が開かれ、出席者約360人が黙とうし、冥福を祈った。

 ■教育長賞の受賞者は次の通り。(敬称略)

 ▽小学校低学年 根本莉花(江上小2年)川上絢子(相浦小3年)▽同高学年 中島悠真(清水小5年)土橋亮二(山手小6年)▽中学校 石本光歌子(聖和中1年)古賀友規(日宇中2年)

下村脩ジュニア科学賞SASEBOで最高賞に輝いた(左から)坂口君、松井君、山内さん=佐世保市総合教育センター

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