「羽生選手のけがの功名」 オーサー・コーチ、メドベ選手に同行へ

By 太田清

 

記者の質問に答えるエフゲニア・メドベージェワ選手。左はブライアン・オーサー・コーチ=9月9日、モスクワ(共同)

 フィギュアスケートの羽生結弦選手、ロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手のコーチを務めるカナダのブライアン・オーサー氏は17日までに、メドベージェワ選手とともにロシア西部サランスクで20日から始まるロシア選手権に参加すると語った。ロシア通信が伝えた。 

 オーサー氏はこれまで、ほぼ同時期に行われる全日本選手権に羽生選手とともに参加するとしていたが、右足首負傷のため羽生選手が欠場することになったため計画を変更した。ニュースサイト「ガゼータ・ルー」は羽生選手の「けがの功名」とした上で、メドベージェワ選手が勝利に向け、オーサー・コーチという強い援軍を得たと報じた。 

 オーサー氏は元々、羽生選手のコーチだったが、今シーズンからロシアの著名コーチ、エテリ・トゥトベリゼさんの元を離れたメドベージェワ選手のコーチも引き受けた。全日本選手権とロシア選手権のどちらに参加するのか注目されていたが11月、「結弦のコーチはもう7シーズン目」であることを理由に、羽生選手とともに全日本選手権に行くと明言。メドベージェワ選手については第2コーチであるトレイシー・ウィルソンさんに任せるとしていた。 

 ロシア選手権は、欧州選手権と世界選手権のロシア代表選考に大きく影響し、金メダリストのアリーナ・ザギトワ選手ら有力選手が参加。スケートカナダで3位に、フランス杯は4位に終わり、シニアデビューの2015年から続いていたグランプリファイナル進出(17年は負傷欠場)が途切れるなど調子を落としていたメドベージェワ選手にとり、落とせない一戦となっている。 (共同通信=太田清)

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