長崎県内タクシー値上げ要請 運輸局にラッキー自動車

 九州運輸局は17日、タクシー長崎県内大手のラッキー自動車(長崎市)が離島を除く県内本土地域の運賃引き上げを求める要請書を提出したと発表した。3月13日までに県内本土地域の事業者からの要請・申請が車両数ベースで7割以上となれば可否を審査することとなり、他社の動向が注目される。値上げ要請は2006年9月以来で、改定が決まれば、消費増税時の価格転嫁を除いて2007年9月以来となる。

 要請は14日付。普通車の場合、初乗り運賃を現行の1キロまで510円から560円に引き上げ、加算運賃は現行の188メートルごとに50円から233メートルごとに70円に改定する内容。同社総務部は「経営の合理化を進めてきたが燃料費の高騰、車両価格の上昇が経営を圧迫している。良質なサービスの提供や輸送能力維持のため、皆さまにご負担をお掛けするが申請した」としている。

 同局によると、対象となる本土地域の事業者数は101で、車両総数2265。台数ベースで7割(1585・5台)以上の要請・申請があれば審査に着手し、各社の収支状況などを見極めた上で可否や改定幅などを決める。

 2006年の要請時には同社など8社が最初に値上げを求め、最終的に車両台数の約9割を占める事業者が同調。2007年9月に普通車の場合、運賃が平均11・09%引き上げられた。2014年4月は消費税率引き上げに伴う価格転嫁のために国が値上げを認め、事業者は初乗り運賃を10円上げるなどした。

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