日本金属、樹脂・ステンレス複合パイプを開発

耐圧強度・耐薬品性を両立

©株式会社鉄鋼新聞社

 日本金属(社長・下川康志氏)は、耐圧性に優れるステンレス精密管「ファインパイプ」と耐薬品性を有する樹脂との複合パイプを開発した。生体物質、医療用などの分析用機器やその配管などへの採用を目指す。樹脂メーカー、配管加工メーカーとタイアップし、最終組込先である分析用配管機器メーカーで性能評価を進めている。分析用配管として良好な評価を得ており、2019年内の採用と量産開始を目指す。

 ファインパイプは、シームレスパイプに対して寸法精度や強度、コストに優れる溶接引抜管。複合パイプでは、同社が独自に成分設計した高強度オーステナイト系ステンレスを外管に使用し、耐圧強度をSUS304、同316Lに比べて大幅に高めた。従来はシームレスパイプが主流だった分析用配管よりはるかに高い強度を有するため、配管の小径化が可能になった。

 内管は耐薬品性に優れる樹脂を選定し、特殊な熱処理など樹脂の特性が十分に発揮できる製造工程を確立した。表面平滑性、清浄性を高めることで分析精度への影響を極端に抑えることも可能になった。

 これら外管と内管を特殊加工により一体化する成形技術確立にも成功。これにより高速かつ高精度な分析が可能になり、環境、食品分野まで幅広い市場への適用が見込まれる。

 現在の主なサイズは内径が2・1ミリ、3ミリ、4・9ミリで標準的な耐圧強度は100メガパスカル以上。複合ファインパイプを採用することで納期の柔軟性やコストメリットも得られる。

 同社の目指す新技術「マルチ&ハイブリッド・マテリアル」の研究開発の一環で開発した。岐阜工場の既存設備を活用して製品化している。