サウンドトラック・アルバム抜きで2018年の洋楽シーンを語ることはできません。1月にリリースされた『グレイテスト・ショーマン』を皮切りに『マンマミーア!』『ボヘミアン・ラプソディ』そして『アリー/スター誕生』と多くのヒット・アルバムが生まれましたが、ここにきて前代未聞のアルバムがリリースされました。「新たに想像するグレイテスト・ショーマン」と題されたこの作品はなんと、オリジナルのサントラ盤をまるごと人気アーティストによってカバーしたもの。かつての映画音楽のカバーアルバムとはまったく違うアイデアで生まれた創造的な作品です。
オリジナルでは俳優によって歌われていた曲の内容、曲調に最も相応しいアーティストがキャスティングされています。参加アーティストは、パニック!アット・ザ・ディスコ、ピンク、アン・マリー、ジェス・グリン、ケリー・クラークソン、ペンタトニックスといったスター達。キアラ・セトルにケシャ&ミッシー・エリオットを加えた「ディス・イズ・ミー」は圧巻です。
(ワーナーミュージック・1980円+税)=北澤孝