新幹線長崎ルート 長崎県の負担軽減へ 中村知事ら一定評価

 九州新幹線長崎ルート武雄温泉-長崎間などの建設費が膨らんでいる問題で、国土交通省の財源確保策が18日、与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)に了承された。中村法道知事らは同区間の地元負担が一定軽減される見通しになったことを評価する一方、整備方式が未定の新鳥栖-武雄温泉間について、早期のフル規格決着を求めた。

 中村知事は長崎県庁で報道陣に対し、11月下旬にPTに地方負担軽減や2022年度の同ルートの暫定開業厳守を訴えた経緯に触れ、「必要な財源が確保される見通しがつき、地方負担の軽減に結び付くのではと期待している」と評価した。

 県議会九州新幹線西九州ルート整備特別委の八江利春委員長は「好ましい話」としながらも、新鳥栖-武雄温泉間で佐賀県の負担をどう減らすかが重点課題だとし、「まだ手前の段階」と強調。また、今回は2019年度のJR九州などの負担増が見送られたが、「JRに頑張ってもらう雰囲気づくりも必要だ」と述べた。

 JR九州広報部は「詳細は把握しておらず、現時点でコメントできない」とした。

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