新日鉄住金室蘭製鉄所、第5コークス炉改修で鏝入式 パドアップ工法で築炉開始

 新日鉄住金室蘭製鉄所(所長・米澤公敏執行役員)は18日、改修工事を進めている第5コークス炉西炉の鏝(こて)入れ式を行い解体から築炉へ本格工事を開始したと発表した。

 鏝入れ式は11月30日に炉中の煉瓦(れんが)積みを開始するにあたり、工事の安全と完成後の安全・安定稼働を祈願して行った。

 この改修工事は稼働から50年近く経て老朽化した西炉の炉体を刷新するもので、投資額は約130億円(附帯設備含む)で、稼働は19年度上期の稼働を目指す。改修後は同所が持つコークス炉(3炉団)は全て最新鋭となる。

 今回の改修工事ではコークス炉の炉体を更新する一方、既存の基礎部を流用するパドアップ工法を採用。これにより新設炉並みの生産能力や耐用年数を得られる上で、新設より投資額を抑えられる。

 鏝入れ式では米澤所長が「万古不易(ばんこふえき)」と揮毫(きごう)した煉瓦に鏝を入れて煉瓦が永遠に安定し、安定生産や生産性向上、競争力強化を図ることを祈った。

© 株式会社鉄鋼新聞社