住友電工とNEDO、米で新型電池運用実験 電力卸売市場で実施

 住友電工と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は18日、米国カリフォルニア州で新型電池を電力卸売市場で運用する実証実験を始めたと発表した。電力網から取り出した電気を住友電工製のレドックスフロー蓄電池に充電。現地市場に売却する。市場への供給量と電力安定化に重要な周波数調整機能の最適な組み合わせを導き出すことで、電池の経済的価値を高める。

 電池の製造と運用は住友電工が担当。実証プロジェクトはNEDOが公募事業として同社に委託したものとなっている。現地大手電力会社のサンディエゴ・ガス・アンド・エレクトリック社の施設に設置し、別の実証実験に使っていた既存電池から、電力卸売市場に供給する。

 住友電工のレドックスフロー蓄電池は充放電回数が無制限で、電解液が何度も使用でき寿命が長い。さらに発火せず安全性が高いほか、充放電速度に優れることも特長となっている。

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