新日鉄住金エンジ、溶融スラグ使用の肥料を発売へ

国内初、稲の生育に高い効果

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 新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)は国内初となる一般廃棄物由来の溶融スラグを用いた肥料を来年にも静岡県で販売開始する。静岡市および静岡大学との産官学連携による取り組みにより実現したもので水田に適用した結果、虫害や台風にも強くなるなど稲の生育に高い効果を発揮。収穫量は20%程度増加した。今後2020年にも農林水産省へ肥料取締法に基づく本登録を行い、全国展開していく方針。

 シャフト炉式ガス化溶融炉から産出される溶融スラグは約1800度の高温で溶融され天然砂と同等の安全性を有するほか、イネ科植物の茎やモミの成長に必要なケイ酸成分およびアルカリ分(カルシウム)なども豊富に含まれている。同社は昨年、これを肥料化しイネ科植物の肥料として活用。静岡県の水田で育成促進研究を行った。

 現在、同社ではスラグで育った静岡のブランド米「きぬむすめ」を東京・大崎の本社と北九州技術センターの社員食堂において1週間の期間限定で試験的に提供。環境ソリューション事業部の関連会社で溶融スラグの販売・用途開発などを行うエヌジェイ・エコサービスから担当者が社内向けのPRを行っている。地道な取り組みで溶融スラグの用途拡大を図っていく。