東急建設が独自開発した「PC桁セグメント運搬台車」 新京成線高架化工事を5か月工期短縮

東急建設は、PC桁セグメントなどの重量物を積み、あらゆる方向に運搬できる、PC桁セグメント運搬台車(PC桁運搬台車)を開発。

新京成電鉄から受注する新京成線(鎌ヶ谷大仏駅~くぬぎ山駅間)連続立体交差化工事第一工区に導入した。

<テクノロジー関連記事>

この新京成線高架化工事は、千葉県・鎌ケ谷市・新京成電鉄が共同で新京成線鎌ヶ谷大仏~くぬぎ山間の3.3kmをPC桁により高架化する工事。

家屋が密集し借地可能な用地が限られているため、せまい敷地で最大27tのPC桁セグメントを、所定の位置に運搬することが施工上の課題だった。

この課題を解決すべく、東急建設独自の技術(特許「重負荷車輪の構造」)である硬質ゴムタイヤを装着した重量物運搬台車に、アウトリガーと横移動フレームを加え、直線だけでなくカーブや横移動ができる地上用の運搬台車を開発。

用地が限られる同工事では、高架橋躯体構築は下り線側の一期と上り線の二期に分けた施工に。

一期施工では、架設するPC桁セグメントの運搬を、高架上に軌条設備(仮設の運搬用レール)を設置する方法で実施。

二期施工では、軌条設備設置には幅員が足りないうえ、設置する躯体構築完了を待つ必要があるため、地上運搬の可否が課題克服のカギを握っていた。

本運搬台車を開発したことで、地上運搬が可能になったことで、約5か月の工期短縮を実現させた。

© 株式会社エキスプレス