トワロン、IR被覆線製品を拡販へ 防錆性や耐摩耗性が強味

 被覆線メーカーのトワロン(本社・大阪府堺市、社長・藤本和隆氏)は、IR(低密度ポリエチレン)被覆鉄線を使用した製品の拡販に注力している。その一環でこのほど、IR被覆線を使用した立入防止柵「SAGネットフェンス」がNETISに、「低密度ポリエチレン被覆落下物防止柵」と「獣害対策低密度ポリエチレン亀甲金網」がNEXCO総研の新技術にそれぞれ登録された。

 IR被覆鉄線といった被覆鉄線は針金やナマシ鉄線などが母材。従来の被覆鉄線と比べてIR被覆鉄線は防錆性や耐摩耗性などに優れており、河川かごマットや海岸向け金網製品などに使用される。藤本社長は「〝錆びない〟をキャッチコピーに、環境面などに優れるIR被覆線の販売量を伸ばしたい」と話す。

 「SAGネットフェンス」は、高規格道路・公共施設などで、立入防止柵が使用される施設工事全般に適用される。防食性・耐久性・耐寒衝撃性などの品質が向上し製品の長寿命化につながるだけでなく、単位重量が軽くなることで施工性にも優れるといった特徴を持つ。

 「低密度ポリエチレン被覆落下物防止柵」は高耐久性が特徴で、新東名、圏央道、京滋バイパス、新名神などで採用されている。「獣害対策低密度ポリエチレン亀甲金網」は、通常のフェンスでは防げないフェンス下の隙間からの侵入から守るため開発された商品。新設既設フェンス問わず取り付けができ、付属の結合コイルとアンカーピンで簡易施工が可能。

 同社は今後もIR被覆鉄線などの製品を使用することで、多くの社会問題の解決に貢献できるよう商品開発を進める考えだ。

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