蓄電池搭載の省エネ車両  長崎県内路線に導入へ JR九州

 JR九州の青柳俊彦社長は20日、同社初のハイブリッド方式を採用した新型鉄道車両「YC1系」を本県の路線に導入する考えを明らかにした。長崎新聞のインタビューに答えた。
 開発コンセプトは「やさしくて力持ち」。モーターを回すために、ディーゼルエンジンに加え、ブレーキ時に発生する電力も車両搭載の蓄電池にためて活用する。既存のディーゼル車両よりも燃料消費量を2割抑え、二酸化炭素(CO2)排出量や騒音を低減できる。
 内装は、座席の幅を従来より若干広げ、ゆったりと座れるようにした。デザインは豪華寝台列車「ななつ星in九州」などを手掛けた工業デザイナーの水戸岡鋭治氏。2019年度の営業運転を目指す。
 YC1系は、今年夏から長崎、佐世保、大村の3路線で2両1編成を走らせ性能試験を続けている。青柳社長は「3年くらいかかると思うが、古いディーゼル車を置き換えていく」と話した。

県内の路線で性能試験中のYC1系車両

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