国内線客の本人確認緩和 ビートルの対馬経由「混乗便」

 韓国・釜山-博多を結ぶJR九州高速船(福岡市)のジェットフォイル「ビートル」のうち、対馬経由便の「混乗便」に乗船する国内線客の本人確認手段が20日から、顔写真が付かない健康保険証やクレジットカードなどにも拡大された。
 利用できるのはほかに、学生証や社員証、金融機関のキャッシュカードなど。身分証を持つことが少ない12歳未満の国内線客は、親の同伴や、窓口で親の身分証を確認することで子どもだけでも混乗便に乗船できる。
 対馬市やJR九州高速船が国に要望。国土交通省が同日発着の便から承認、適用した。これまでは、国内線客も港内の制限区域を通るため、顔写真付きのパスポートや運転免許証などでの確認が必要だった。九州地方整備局は「(港内や船内で)国内線客と国際線客がきちんと分離されていることを踏まえた措置」と説明している。
 混乗便は7月23日、比田勝港(対馬市上対馬町)-博多港間で開始。ビートルの全191席(1階113席、2階78席)中、2階の一部26席を仕切り、国内線客用として運航してきた。
 JR九州高速船は、帰省客に対応するため、年末年始は国内線客用の座席を増やす。28、31日、1月3、4日は2階全席を国内線とする。

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