老舗のキラキラわさび

By 関かおり

わさビーズ(田丸屋本店提供)

 キラキラしたビーズのようなわさびがSNSで話題となっている。

 開発したのは静岡市でわさび漬けなどの製造販売を手がける田丸屋本店。県産のわさびをカプセル状に加工した「わさビーズ」は、10月から業務用として売り出した。ツイッターなどで広まり、消費者から問い合わせが相次いだことから、直売店とネット通販で、数量限定での一般販売を始める。 

 見た目はいくらのように粒がそろってキラキラしており、噛むとわさびの辛みが口の中に広がる。着色料は使用せず、天然の緑色を生かした。ローストビーフや寿司などの料理にトッピングすることを想定しているという。

わさビーズの使用例(田丸屋本店提供)

 田丸屋本店は、1875年創業の老舗店。静岡の特産品であるわさびを使ったわさび漬けが主力商品だが、現在、わさび漬けの購買層は50~60代。売り上げが伸びづらい若い世代へのアプローチを図って商品開発を始めた。当初は社内で賛否両論だったが、社外からの意見も取り入れ、料理に使った様子をSNSに投稿したくなるような「インスタ映え」のする商品を目指した。同社は「もっとわさびをおしゃれに、気軽に楽しんでほしい」とアピールしている。 (共同通信=関かおり)

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