西海の地域商社 直販アプリへの出品支援

 長崎県西海市の地域商社、西海クリエイティブカンパニー(浪方勇希社長)は、スマートフォンを使い個人間で物品を直接売買できるサービスを活用し、農水産物の直販をサポートする事業を始めた。市内の生産者が活用を始めている。
 地域商社は9月、1次産品の直販アプリを運営する「ポケットマルシェ」(岩手県花巻市)と業務提携した。同社アプリは会員制交流サイト(SNS)のように、出品者と消費者がやりとりできるのが特徴。ポケットマルシェによると、出品者は全国で約千人。利用者数は公表していない。
 地域商社は情報発信面で生産者を支援。同社で運営している西海市のPRウェブサイト「ばりぐっど」のライターらが、消費者への受け答えや商品開発などをアドバイスする。
 21日現在、5生産者が出品している。同市西海町の農業、松永サヨさん(84)は、大根や葉物など野菜4キロの詰め合わせを1296円(送料別)で販売。先月の売り上げは約8万円だった。地元の直売所にも野菜を出しているが、アプリでの直販は「宅配業者が配達伝票を用意し、商品を回収に来るので楽。購入した人からお礼のメッセージが届くと励みになる」と喜んでいる。
 浪方社長は「出品サポートを通じ、西海市の自然や1次産業のファンを増やしたい」と話した。

1次産品の直販アプリ「ポケットマルシェ」に並ぶ西海市の産品

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