「辺野古」の地元、名護市議会が土砂投入中止を要請 県民投票予算も可決

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 沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、名護市議会(大城秀樹議長)は21日の本会議で、基地建設に明確に反対する野党市議13人が「埋め立て土砂投入中止を求める意見書」案を提出し、13対11の賛成多数で可決させた。公明市議1人は退席した。基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票に必要な補正予算案(1459万円)も13対12の賛成多数で可決した。

 意見書では政府が14日から始めた辺野古海域への土砂投入について「たび重なる県の行政指導にも意を介さない強行姿勢は、これからも県民に基地負担を押し付け犠牲を強いる政府の『沖縄処分』で、断じて容認できない」と批判した。

 政府が県の埋め立て承認撤回への対抗措置として、私人の救済が目的の行政不服審査制度を使ったことや、名護市安和の琉球セメント桟橋からの土砂搬出を挙げ、「基地建設のためには何でもあり。傍若無人の見切り発車で、地方自治と法治国家の破壊だ」と強調。

 その上で、土砂投入の即時停止と安和からの土砂搬出停止、米軍普天間飛行場の移設断念と同飛行場の撤去を求めた。宛先は首相や外務、防衛、沖縄担当の各大臣と沖縄防衛局長。

 成立した県民投票の補正予算案については野党の岸本洋平市議が賛成討論で「県民の判断の機会を奪ってはならない。市民が意思表示する機会を大切にするべきだ」と実施を望んだ。

 一方、与党の比嘉忍市議は「県民投票条例を審査した県議会でも全会一致ではなかった。県民の多様な意志を表すのに配慮が欠けている」と反対討論した。

 与党市議11人は同日の本会議に「県民投票条例に反対する意見書」案も提出し、「普天間基地周辺の住民の危険性除去についての県民投票ではない」と反対を主張したが、12対13の賛成少数で否決された。

<土砂投入から1週間>埋め立て区域への土砂投入が続く名護市辺野古の沿岸部=20日午前10時33分(小型無人機で撮影)