応募は大村市のみ V・ファーレン長崎の練習場移転先

 ジャパネットホールディングス(長崎県佐世保市)が長崎県内21市町を対象に公募していたV・ファーレン長崎の練習場の移転先について、1次募集に応じたのは大村市のみだったことが各自治体への取材で分かった。クラブ側は今後、大村市から提出される計画書などを踏まえて実現可能性を探る流れになりそうだ。

 公募内容はグラウンド5・5面、クラブハウス、選手寮を整備可能な土地10ヘクタール程度の無償貸与。2019年3月までに適地を決め、2020年2月をめどに利用を始める。施設整備や維持運営で自治体と協力したい考えで、関心の有無を確認する1次応募を12月21日まで受け付けていた。

 大村市は園田裕史市長が19日に市大村議会全員協議会で「関心はある」と応募を表明。誘致先は黒丸町に整備中の大村市総合運動公園を想定している。ただ、用地買収が進んでいないことに加え「財政負担が大きく、このままの条件ではハードルが高い」と受け入れに慎重な姿勢も見える。

 今回手を挙げなかった20市町の大半が用地、資金、交通アクセスをネックにしていた。このうち、現在の練習場がある諫早市は「V長崎の要望に沿うことは難しい」と断念。新しいホームスタジアムが建設される長崎市は「市有地に適地がなく、スケジュール的にも間に合わない。仮に決まらなかった場合にどのような協力ができるのか考える」と当面は静観する構えだ。

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