島原支局/雲仙岳災害記念館が好調

 4月にリニューアルオープンした雲仙岳災害記念館(長崎県島原市平成町)が好調なスタートを切った。大規模なリニューアルは2002年7月の開館以来、初めて。

 施設は県が整備し、雲仙岳災害記念財団が運営。有料入館者数は11月末現在で16万3428人と、当初の計画を約4万人上回った。普賢岳をイメージした遊具やボルダリング、アスレチックなどを備えた新設の「こどもジオパーク」がけん引役となり、子ども連れの若い世代を常設展示エリアに誘導したのが奏功。実験やワークショップを通じて火山や自然を学ぶ「ワンダーラボ」も人気を集めた。

 市しまばら観光おもてなし課によると、昨1年間の市内の有料施設では13万974人が訪れた島原城(登閣者)が最多。今年4~11月の登閣者数の実績は8万1130人。同館はこの2倍で、リニューアル効果が顕著となった。

 同館では今後、広報や情報発信に力を入れ、幅広い年齢層の知的好奇心をくすぐるようなイベントを展開していきたいとしている。来年は島原半島がユネスコ世界ジオパークに認定されて10周年。情報拠点としての役割も今まで以上に期待される。

 ■主なニュース

 ▼長崎自動車の子会社となった島原鉄道が新体制発足▼島原半島がユネスコ世界ジオパークに再認定▼来年のラグビーW杯でトンガ代表のキャンプ地に▼島原城築城400年記念事業に向け実行委設立▼玉竜旗高校剣道大会で島原高男子剣道部が6年ぶり2度目の優勝▼島原文化会館を2026年度に廃止の方針▼有明漁協の全役職員が辞任、退職▼溶岩ドーム崩落に備えた大規模な防災避難訓練

リニューアルを祝いテープカットをする関係者=4月1日、島原市の雲仙岳災害記念館前

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