茅ケ崎沖海底にプラごみ堆積 横浜の写真家ら発見

 神奈川県茅ケ崎市の沖合約1キロの海底に大量のプラスチックごみが堆積しているのを、写真家の豊田直之さん(59)=横浜市港北区=らが見つけた。豊田さんはごみは相模川などから流れ出て海中を漂い、海流によって運ばれたとみており、「“ごみの巣窟”は海底に数え切れないほどあるのでは」と指摘している。

 豊田さんが理事長を務めるNPO法人「海の森・山の森事務局」(同区)は3年前から、公益財団法人イオン環境財団(千葉市)の助成を受け、相模湾や三浦市の城ケ島沖など県内で海底清掃活動を主催している。

 茅ケ崎沖では年2回実施。5回目の活動となった22日、沖合の水深約20メートルの海底の砂泥に、何層にも重なっているプラスチックごみを発見した。

 約10人のボランティアダイバーとともに大量のレジ袋やプラスチック片、ペットボトル、ゴルフボールなど113・84キロのごみを回収。プラスチックごみは劣化が進み、世界で深刻な環境汚染を引き起こしている大きさ5ミリ以下のマイクロプラスチックになる寸前のものが多かったという。

 豊田さんは「マイクロプラスチックによる海洋生態系への影響が知られるようになったが、実は、私たちの知らないところで汚染は相当進んでいるかもしれない」と話している。

茅ケ崎沖約1キロの相模湾の海底に堆積した大量のプラスチックごみ =22日、豊田直之さん撮影

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