5年前とは違う ”守備自慢”になったリヴァプールに見えてきた頂点

堅守を維持するリヴァプール photo/Getty Images

リヴァプールの自慢は守備力にあると胸を張って言う時がくるとサポーターは予想していただろうか。昨季までのリヴァプールは攻撃で相手をねじ伏せるチームで、まさに打ち合い上等だった。それは昨季2戦合計7-6の打ち合いとなったチャンピオンズリーグ準決勝・ローマ戦が示している。

しかし、今のリヴァプールがローマ戦のようなゲームを演じることはないだろう。今のチームはゲームを確実にシャットアウトできてしまう。英『Liverpool Echo』も、守備力こそリーグ制覇を達成できる強みだと主張している。

リヴァプールが近年最もプレミア制覇に近づいたのはブレンダン・ロジャースが指揮を執った2013-14シーズンで、当時はルイス・スアレスらの攻撃力を活かしてリーグ戦で101得点を記録している。しかし失点が50もあったため、優勝をマンチェスター・シティに奪われてしまった。

当時は全てのコンペティションを含めてもクリーンシートが12試合だったが、今季はすでにリーグ戦だけで11試合ものクリーンシートがある。今節もウォルバーハンプトンを2-0で沈めており、格下が得点を奪うのはかなり難しくなっている。

同メディアはマンチェスター・ユナイテッド元指揮官のアレックス・ファーガソン氏が「攻撃は勝利をもたらすが、守備はトロフィーをもたらす」とのコメントを残していたと紹介しており、安定した守備こそがタイトル獲得には欠かせない。攻撃力は2013-14シーズンの方が上かもしれないが、あのスタイルでタイトルを奪えないことはサポーターも理解している。守備自慢になったリヴァプールにはいよいよプレミアのタイトルが見えてきている。

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