定額乗り放題ならバス利用増えるのか 滋賀で立命大など検証

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路線バスを待つ龍谷大の学生ら(大津市瀬田大江町)

 立命館大と県は、大津、草津両市にあるJR駅を発着するバス2社の路線で、定額のチケット1枚で乗り放題とする社会実験を始めた。学生約40人を対象に、乗り放題ならバスの利用が増えるのか、月額いくらまでなら需要があるのかを探る。同大学と県は「公共交通の利便性を高める効果を検証したい」としている。

 一定エリア内にある複数の交通機関が定額で乗り放題となる仕組みを研究する塩見康博准教授が、県と共同で取り組む。近江鉄道(彦根市)と帝産湖南交通(草津市)が協力し、JR草津、南草津、瀬田駅発着の全路線と石山駅の一部を対象路線にした。

 実験期間は来年1月下旬まで。応募した立命館大と龍谷大の学生にスマートフォンを渡し、衛星利用測位システム(GPS)で2週間、日常の通学や移動のデータを収集する。その後、無料チケットを配布し、2週間でバス利用の頻度と移動エリアが変化するか、乗り継ぎが増えるかを調べる。

 実験路線には琵琶湖博物館(草津市)やショッピングモール行きも含まれる。学生の普段のバス利用は駅と大学の往復にとどまることが多く、県は「利用が増えれば地域活性化につながる」と期待する。

 12月11日に大津市の龍谷大瀬田キャンパスで参加者への説明会があり、同大学2年生(19)は「普段はあまりバスに乗らないが、通学や買い物で使いたい」と話した。

 定額チケットを購入したいと考える価格帯も学生にアンケートし、3月に結果をまとめる。

 近江鉄道は「乗り放題チケットの効果を知りたい」と注目。塩見准教授は「定額でエリア内の全バスが乗り放題になれば利用は増えるはず。実験は将来の導入可能性を探る第一歩だ」と説明する。