少なくとも4球団が先発左腕・カイケルの獲得に興味を示す

今オフのフリーエージェント市場における有力先発投手の多くがすでに契約先を決めているなか、2015年のサイ・ヤング賞受賞者であるダラス・カイケルがまだ市場に残っている。契約決定にはまだ時間の掛かりそうなカイケルだが、2015年に20勝をマークしたのを筆頭に通算4度の2ケタ勝利を記録するなど実績は十分。ボストン・グローブのニック・カファルドによると、少なくともフィリーズ、ブリュワーズ、エンゼルス、レンジャーズの4球団がカイケルの獲得に興味を示しているようだ。

好条件での契約を目指しているカイケルだが、その要求に見合う契約オファーを提示できるのはフィリーズなど数球団のみに限られると見られている。フィリーズはブライス・ハーパーとマニー・マチャドの獲得を目指しており、彼らの獲得が実現すれば、さらにカイケルを獲得するのは非現実的。その場合、カイケルは今年3月にジェイク・アリエタがフィリーズと結んだ契約である3年7500万ドルのあたりまで、自身の希望条件を下げざるを得ないだろう。

もし、カイケルが希望条件を下げるのであれば、フィリーズより予算規模の小さい球団にも獲得のチャンスが出てくる。ジム・ボウデンはジ・アスレチックで公開した記事のなかで、カイケルの希望条件が下がればブリュワーズがカイケル獲得の有力候補に浮上することを指摘している。先発ローテーションにやや人材を欠くブリュワーズにとって、カイケルは先発ローテーションの一角を任せるのにうってつけの存在だ。

また、カファルドは上記の2球団に加え、エンゼルスとレンジャーズがカイケル獲得に興味を示していることを伝えている。さらに、アストロズがカイケルとの再契約に動く可能性もあるようだ。

今季は3年ぶりに200投球回をクリアし、2年連続4度目となる2ケタ勝利をマークしたカイケル。年齢的にも30歳とまだ若く、カイケルが要求する契約条件の動向次第では、「少なくとも4球団」と報じられる獲得希望球団はさらに増える可能性もありそうだ。

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