梅屋庄吉の生涯や功績紹介 長崎歴文博でシンポ

 長崎出身の実業家、梅屋庄吉(1868~1934年)の生誕150周年と「明治150年」を記念したシンポジウム「梅屋庄吉の時代とメディア」が23日、長崎市立山1丁目の長崎歴史文化博物館であった。
 同館など主催。辛亥革命(1911年)の指導者・孫文を物心両面で支援したことなどで知られる梅屋。現在の映画会社・日活の前身「日本活動写真株式会社」を創立するなど、映画人としての功績も注目されている。
 シンポジウムでは二松学舎大文学部長の江藤茂博氏、教授の王宝平氏、同館学芸グループリーダーの竹内有理氏らが登壇。香港で写真館を開設するなどした梅屋の生涯、中国の新聞に掲載された長崎の情報、東アジアの映画史などを紹介した。
 「写真や映画は、現在のメディアの出発点と言える」と江藤氏。王氏は「長崎は異国の文化を受け入れていただけでなく、梅屋のように海外に出向いて発信する人がいたということも大事」と話した。
 大学生ら約70人が聴講した。

梅屋庄吉の映画人としての功績などを振り返ったシンポジウム=長崎歴史文化博物館

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