3歳男児、極寒タイガから奇跡の生還

零下35度、父親死亡か

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太田清

47NEWS編集長

太田清

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共同通信社入社後、広島支局、大阪社会部、外信部、経済部、ベオグラード支局、モスクワ支局、ローマ支局などを経て2016年より現職。イトマン事件、阪神大震災、コソボ紛争、ユーゴ空爆、モスクワ劇場占拠、アフガン紛争、ギリシャ財政危機、東日本大震災などを取材。

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ウラル地方のタイガ(V・I・アレクサンドル氏提供、ウイキメディア・コモンズより)

 ロシア極東ハバロフスク地方のケナイ村近郊で、遭難した3歳の男児が夜間に一人で極寒のタイガ(ロシアの針葉樹林)を歩き救出される事件があり、「奇跡の生還」と話題になっている。タス通信などが24日、報じた。 

 男児の父親エフゲニー・ブラソフさん(53)は仕事が終わった午後5時ごろ、幼稚園から息子を引き取り、スノーモービルに乗せ、釣りに適した場所を探すためタイガに向かった。氷が張った河川に来たところ、スノーモービルがスタックしたため、男児を川岸に降ろし、スノーモービルを転回させようとしたが氷が薄かったためそのまま川に落ちてしまった。 

 ブラソフさんは息子に向かって、母親に助けを求めにいくよう叫び、川に沈んだ。男児は一人でスノーモービルが通った雪の跡をたどり歩き始めた。気温は零下35度にもなるなど極寒で数時間かけ約3キロ歩き道路に出たところ、車に乗った地元の製材企業の職員が発見、救出した。「パパは沈んじゃった」と父親が遭難したことを告げたという。 

 男児は翌日、熱を出したものの、けがもなく無事だった。男児が見つかった道路はこの時期、ほとんど車も通らないが、偶然車が通りかかったことで、救出につながった。捜索隊がブラソフさんの遭難した場所を捜しているが、川の流れは急で難航、いまだ見つかっていない。 (共同通信=太田清)