新日鉄住金エンジ、愛媛で省エネ型CO2回収設備竣工

石炭火力発電の排ガスを回収源

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 新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)は25日、住友共同電力の新居浜西火力発電所(愛媛県新居浜市)向けに受注した省エネ型二酸化炭素回収設備「ESCAP」がこのほど竣工したと発表した。石炭火力発電の燃焼排ガスをCO2回収源とする化学吸収法による炭酸ガス分離回収としては国内初の商業設備で、低炭素化社会実現への貢献が期待される。

 竣工した「ESCAP」は日当たりCO2製造能力143トン、CO2純度99・9%と食品用途レベルの品質を実現している。生産した炭酸ガスは住友化学愛媛工場で使用される副原料として供給される。NEDOの委託研究、COURSE50の一環で開発した化学吸収法がベースとなっており、今回が商業2号機。高純度なCO2の供給が要求される食品・化学プロセス用途向けも含めCCUS(大気放散前のCO2を分離・回収、輸送、利用または圧入・貯留する技術)の目的に幅広く適用できる。

 新日鉄住金と地球環境産業技術研究機構(RITE)が開発した耐久性に優れる化学吸収液を基に反応プロセスを最適化し、95度までの低温蒸気の活用を世界で初めて実現した。また、吸収反応などで発生する低温熱を高温状態に変換し利用する世界初の技術を東大と共同開発するなど多くの新技術が適用されている。