「皇居」「ガンダム」…激変 訪日中国人検索ランキング

総合免税店「ラオックス」秋葉原本店を訪れた中国人観光客ら=2017年10月、東京都千代田区 右は中国のネット検索大手「百度(バイドゥ)」のホームページ(共同) 
観光地・名所 検索ランキング

【グラフィック 特集】

 中国のインターネット検索大手、百度(バイドゥ)の日本法人「バイドゥ株式会社」は12月26日、今年の訪日中国人の検索ランキングを明らかにした。「観光地・名所」では昨年ランク外だった「皇居」が1位となった。バイドゥは「日本では『平成最後の〇〇』がブームになり、中国人の間でも退位前に皇居を訪れようとういう機運が高まっている」としている。年々増える訪日中国人の検索状況から「日本の何に関心があるか」分かる情報だ。中国のオンライン旅行大手、携程旅行網(シートリップ)によると、今年の中国人の訪日旅行客数は800万人を突破し、過去最高を更新するとの見通しを示している。

(まとめ 共同通信=柴田友明)

 観光地、グルメ、アニメ

 一方、2016年から2年連続トップだった「富士山」はランク外になった。ただし、富士五湖の「河口湖」が3位にランクイン。「王道の『富士山』だけではなく、富士山麓の観光にも注目している」とバイドゥはみている。

グルメ検索ランキング

 また、「グルメ」ランキングでは、昨年まで圏外の「フグ」が2位に。バイドゥによると、2016年に中国国内で「それまで禁止されていたフグ食が合法化。フグ食が解禁されてから2年が経過。こうした中国国内の法律の動きも、インバウンド施策の参考となりそう」としている。昨年ランクインした「日本酒」「サーモン」「おでん」などはランク外と、「食への関心」もまた変化が激しいようだ。

アニメ 検索ランキング

 今年から集計したアニメランキングでは「ガンダム」がトップとなった。「ナルト」「一休さん」と続き人気アニメ「ONE PEACE」、その登場人物をよく検索していることが分かる。

 また、都道府県、都市名、地域名を検索したランキングでは、1位「大阪府」、2位「京都府」はいつもの顔ぶれだが、3位「北海道」、4位「愛知県」、5位「東京都」となった。

 昨年ランクに入っていなかった「愛知県」がランクイン。「訪日外国人の知識が充実いていることで、年々検索キーワードが細かくなる傾向」といい、「心斎橋、横須賀、那覇など、都市名・地域名を具体的」に調べているようだ。

中国人の訪日旅行客数推移=2018年11月作成

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