東芝、電池事業とソリューション事業を強化

東芝は、2019年4月1日、電池事業を東芝インフラシステムズ(TISS)から同社に移管する。

また、ビルソリューション事業については、同事業の中核を担う東芝エレベータ、東芝ライテック、東芝キヤリアの3社をTISSが管轄する体制から、同社が管轄する体制へ変更する。

リチウムイオン二次電池(SCiB)の開発・製造・販売を行う電池事業と、昇降機、照明、空調を扱うビルソリューション事業の強化が目的。

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また、鉄道、防衛、受変電などの領域ですすめている SCiB を活用した蓄電池応用システム事業については、従来どおりTISSで継続させる。

同社では、優れた安全性と長寿命、低温性能、急速充放電等の特性を兼ね備えた SCiB を2008年3月から製造・販売している。

SCiB は、その性能を評価され、ハイブリッド車(HEV)や無人搬送車(AGV)、鉄道むけ蓄電池システムなど、幅広い分野で採用されている。

SCiB の需要は拡大し、設備投資とアライアンスにより製造能力を拡充。

国内では、現在の製造拠点である柏崎工場に加え、横浜事業所内に新たな製造拠点を新設。

海外では、スズキ、デンソーと合弁でインドに工場設立。米国ではジョンソンコントロールズパワーソリューションズ社との協業を開始することで合意している。

また、東芝グループが保有する技術・開発リソースを活用し、チタンニオブ系酸化物を負極材に用いた、高エネルギー密度の電池の開発等を加速させる。

さらに、同社グループの幅広い事業分野をいかし、エネルギー分野など、TISS 以外の事業領域における SCiB の特性を生かせる成長市場にも注力。事業機会の拡大を促進し、2030年に4千億円規模の事業をめざす。

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