ダイドー電子の「重希土類完全フリーネオジム磁石」、駆動モータ用でホンダの中型HVにも採用

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 大同特殊鋼は26日、ダイドー電子(社長・野田俊治氏)が製造する重希土類完全フリーネオジム磁石が、本田技研工業の新型ハイブリッド車「インサイト」の2モーターハイブリッドシステム「スポーツハイブリッドi―MMD」に採用されたと発表した。ダイドー電子の同磁石はホンダの小型HVに2016年から採用されているが、さらに高トルク、高出力が求められる中型HVの駆動モータでも採用された。

 大同特殊鋼、ダイドー電子とホンダは16年9月、HV用駆動モータに適用可能な高耐熱性と高磁力を兼ね備えた、重希土類完全フリー熱間加工ネオジム磁石を世界で初めて実用化した。ダイドー電子は熱間加工法によりネオジム磁石を製造。熱間加工法はナノレベルの結晶粒を高度に配向させることができる技術で、一般的な焼結磁石の10分の1程度の微細な結晶粒組織を得ることができ、より高い耐熱性が実現できる。この熱間加工法とホンダのモータ設計技術の進化により、実用化を実現した。

 永久磁石は自動車の電動化シフトを背景に需要が拡大する一方、資源課題を抱えている。ダイドー電子の重希土類完全フリーネオジム磁石が新たに中型HVにも採用されたことで、選択肢の多様化が一段と進むことになる。大同特殊鋼グループは磁石事業の強化・拡大を引き続き推進する。