中高一貫校で首長の賛否割れる 鶴岡への設置案、県教委の判断に注目

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 鶴岡市の鶴岡南高と鶴岡北高を統合した上で同市内に県立中学校を新設する県教育委員会の中高一貫教育校設置案について、地元庄内の首長の賛否が割れている。鶴岡市の皆川治市長は26日、賛成の意向を県教委に伝えた。同日までに三川町の阿部誠町長も前向きな回答をしたが、酒田市の丸山至市長、遊佐町の時田博機町長は反対、庄内町の原田真樹町長は条件付き賛成で回答した。これを受けた県の判断に注目が集まる。

 庄内地方への中高一貫教育モデル校の設置案は、県教委が2017年10月に公表した「田川地区(鶴岡市を含む)の県立高校再編整備計画」の中で、各自治体の中学卒業予定者数の見通しや高校再編の進ちょく状況を考慮し、提示した。24年度の開校を目指している。県教委は庄内5市町の首長に▽庄内に中高一貫校を設置すべきか▽現在の案をどう思うか▽対案はあるか—の3項目で意向を尋ね、年内の回答を依頼していた。

 鶴岡市長は、現在の案には「おおむね賛成」と回答。その上で▽鶴岡南、鶴岡北高の統合に際した両校の伝統への配慮▽16年に開設した東桜学館(東根市)の成果検証などの効果的な反映—を求める付帯意見を添付した。受験競争の低年齢化や新設中学校以外の中学の学級数減への不安の声もあることを考慮した対応だ。

 三川町長は詳細を明かしていないが、現在の案に前向きな回答をしたとしている。

 一方、酒田市長は庄内地方への設置の意義は認めたものの、同程度の人口規模の鶴岡市と酒田市にある鶴岡南高、酒田東高が、進学高としてそれぞれの地域の教育をけん引してきた風土を重視。庄内の進学高が統合高校1校になりかねない可能性を懸念し、現在の案に反対した。設置する場合は、鶴岡南高以外を拠点にすることなどを求めた。

 遊佐町長は田川地区の事情に合わせた計画であるとし、庄内への設置自体に反対。「庄内全体の意見聴取・議論がないまま進められたのではないか」と疑問を投げ掛けた。

 庄内町長は、鶴岡、酒田だけでなく庄内各地の中学や住民に設置の趣旨、具体的内容を説明し、理解を深める機会を設けることを条件に現在の案に賛成した。

 県教委は各首長の回答を「今後の判断の参考にする」としている。