『アンド プレミアム 2019年2月号』 見栄張りたくなる手みやげワールド

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 いやー師走っすわ。この時期ね、手みやげ特集とか並びますよね、書店に。こちらは出版不況と言われて久しいこのご時世に、唯一無二の存在感で凛と佇む雑誌「アンド プレミアム」。誌名からも溢れでるプレミアム感。表紙からも以下同じく。だって表紙の加工、下半分がツルツル加工で、上半分がツヤ消し加工ですよ。お金かかってる~。

 さて、そんな「アンド プレミアム」の手みやげ特集っていったら、そりゃこだわりのお菓子が並ぶわけです。気鋭の和菓子職人から、泣く子も黙る不動の老舗、とらやの生菓子1年分、おびただしい種類が一挙掲載されていたり(しか片観音、巻き三つ折り。お金かかってる~)、俳優女優、文化人たちの好きなお菓子が紹介されていたり、料理研究家によるレシピが掲載されていたり。てんこ盛りの内容となっている。

 いやー、楽しい。お菓子楽しい。お菓子の中でも手みやげめちゃ楽しい。何がそんなにワクワクするのか、ページをめくりながら考えていたのだけど、ふと思ったのが「自分の審美眼を見せつけられるから」ってのがあるのかも。

「私はこんなにおいしくて素敵な菓子を知っているのだぞ」「知る人ぞ知る店の菓子を買う私は、知ってる側の人間であるのだぞ」「私は老舗の和菓屋が一周回って結局美味しいことを知っているのだぞ」。ドヤァ。

 やだなにそれ感じ悪い!という、自分の見たくない面も浮き彫りになってしまいましたが、でも楽しいよね手みやげの世界!

 本書の中でも興味深いのが、29人(半端)の文化人に、好きなお菓子を聞いてるページ。おっしゃれなものが並ぶ中、気になったのが日テレ『ZIP!』に出演中のタレント、熊谷江里子が「鼓月の千寿せんべい」を挙げてるところ。素朴でかわいいじゃないか!美味しいよね!日本人の九割五分が好きな味だよね!

 その人がどんな人かまで浮き彫りにしてしまう恐ろしい手みやげ選び。え?私が今手みやげを買うならなにかって?そりゃ……。

(マガジンハウス 787円+税)=アリー・マントワネット